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図2−30. どのようなテーマで環境教育をおこなっているか(3)(複数回答)(小学校教員、学年別)

しかし、ゴミ拾い、リサイクルは、小学校においては低学年から高学年まで通じて総じて高く、小学校での環境教育は全学年を通じてゴミ拾いとリサイクルに重きが置かれているといえる。
また、このように小学校と中学校で傾向に違いが見られるのは環境教育に利用したい環境である(図2−19,20)。結果のところで示したように、小学校では身近な自然が望まれ、中学校は身近な自然に加えてアマゾンなどの原生自然やブナの原生林など空間的に全国規模、地球規模に広がり、体験的なものから知識へと移行している。
さらに同様の傾向が見られるのは、環境教育を進める際に必要なものとして挙げているものが小学校では、ビデオ、身近な自然、副読本の順であるのに対し、中学校ではビデオの次に副読本と身近な自然が同数になっており、身近な自然と副読本との順位が小学校と中学校で入れ代わっている(図2-25,26)。さらに詳しく小学校を学年別に見ると、低学年では身近な自然が最も数が多く、続いてビデオ、副読本の順となっている。学年が上がるにつれてビデオと副読本の活用が増加しているのに対して、身近な自然は減少している。この結果からも、年齢が高くなるに従って体験的なものが減少し、知識的なものが環境教育に利用されるようになることが明らかとなった。
ここで、「わからない」という回答が占める割合について見ると、政治や経済のことを教えることが必要であるか、あるいは環境保護団体との連携が必要かという問いに対してはわからないという回答が25%前後と、他の質問に比べて非常に高くなっている(図2-21,

 

 

 

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